一番好きな作品と言っても間違いないと思います。
彼氏彼女の事情は、コメディ要素もあるのですが、後半は深刻な問題と向き合っているので、割とシリアスな雰囲気もある作品です。
だから、最初の方と後半は雰囲気が全然違うので、何度も読み返してしまうんですよね。
完ぺき主義で努力型の秀才宮沢雪野と、お坊ちゃまで元々の天才且つ成績優秀、スポーツ万能な有馬総一郎が高校で出会い、惹かれていく物語です。
最初の頃はお互いそれまでの自分たちから脱出しようと決めて生活していくのですが、少しずつすれ違っていくようになります。
友人も増えて、クラスにも溶け込み、彼氏彼女となった二人なのに、なぜだか穏やかな日々は続きませんでした。
ある日、宮沢が有馬に何気なくこぼした言葉が彼を苦しめ、孤独にさせてしまいます。
なぜ、彼がそこまで孤高になってしまったのか、何をしたいのか、最後まで読んだ時に思わず涙してしまいました。
登場するキャラクターも魅力的で、それぞれにスポットを当てたお話も途中でいくつかあります。
一番好きなキャラクターは、つばさと一馬のエピソードでしょうか?
義理の兄弟になった二人の物語は、ほのぼのとしているところもあって、好きです。
ふとしたときにまた読みたくなる作品です。